【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~
第17章 お守り
「こっちはもういいから。アレ奥に運んで!ホラ、さっさと動くっ!」
「はい…」
「コレは~…本棚のこっちに置こうかな。んっしょっと…」
「!お、お嬢様!私がっ」
マジで触りたくねーけど、そんな重いのさすがに持たせらんねえって!
「大丈夫よ、このくらい」
「ダメです!何かあっては…。貸してくださいっ」
「大丈夫なのに…」
「私がやりますから」
「じゃあ…。っ!」
「!?」
ビックリ…したぁ~~~!いきなり手ぇ離すんだもんっ。あやうく落として悲惨なことになるとこだったよっ?(主に俺の足がっ!)自分の反射神経に感謝ッ!!
「お、お嬢様ぁ~…?」
「あ、ご、ごめん…」
「…いえ。お怪我は?」
「私は、だいじょうぶ…」
も~。どうしたどうした~?まさか指が触れてドキッとして…なんて乙女チックなこと言わないよな?
「…」
「…」
…言いそうかも。頬染めちゃってるし。ホント純だな。
「ここで、いいですか?」
「…うん」
「…」
スゲーしおらしくなっちゃった(笑)。
結構素直だよね、こういうとこ。自分のミスだってわかるとシュンってなっちゃう。さっきまでの勢いはいずこ~?