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【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~

第16章 それぞれの想い



松「先輩こそっ」
櫻「ん?」
松「…いや、でも…。ま、ないか、それは。妹だしな…」
櫻「…」

また出た。例の話。

何だかんだと見え隠れする“姉”の影。


櫻「…なぁ。ちょっと聞いていい?おまえさ、どこまで知ってるの?」
松「え?」
櫻「姉の、美月お嬢様のこと。俺とどうのっての…」

そう。ちらちら耳にするわりに全容がイマイチつかめてない。こういうときは身内に聞くのが一番だ。


松「美月お嬢様ね~…。綺麗な人ですよね。俺、前会ったことあるじゃないですか」
櫻「え、そう…なのね?」
松「それも覚えてない…。あ、そうですか…。そっか…」

な、なんかスイマセン…。


松「あれは~…先輩が休暇とるちょっと前くらいかな。街でバッタリ。ま、そのせいで俺に白羽の矢がたったんですよね、ここんちの代理。先輩が旦那様に俺のこと紹介してくれて。『ちょうどいいやつがフラフラしてたっ!』って(笑)」
櫻「…」

ほ~。そんないきさつが…。


松「ふたりのことは、俺もここ来て噂を小耳に挟んだ程度ですけど…」
櫻「うん」

ちょうだいちょうだい?何でもいいから手がかりをっ。

松「先輩はまあ、プロだから…。でも美月お嬢様の方は、かなりそういうカンジだったみたいですよ。その。本気っていうか…」
櫻「え?」
松「ま、妹の方は。アレはよくある憧れみたいなモンだろうけど…。姉の方は、ガチで…LOVE?」
櫻「…」

ちょっと待て。


え?俺がぞっこんラブだったわけじゃないの?

逆っ!?

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