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【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~

第13章 暗号



美羽「…あなたが、言ったんじゃない」
櫻「え」
美羽「せっかく指輪なんだし、文字を入れてみてはどうかって」
櫻「…」

うん。まあ、言いそう。てか思うよね、それは。

美羽「そして…」




……


『美羽お嬢様、両端に何か模様でも入れてみては?このままですと少々物寂しいかと…』
『ああ…そうね。その方がおさまりもいいカンジかな…。うん。じゃあ、そうしようかな。でも、何がいいかしら。ハートとかじゃ、ちょっとさすがにね(笑)』
『…では、“∞”のマークなどいかがでしょう』
『“∞”?…メビウスの輪?』
『ええ。ちょっとした茶目っ気で』
『…それ面白いかもしれないわね。文字の意味ともリンクするし…。いいわ。じゃあそれにする。オーダーお願いね』
『かしこまりました』


……




美羽「あなたが注文書を書き間違うなんて、そんなミスをするはずがないし…。できあがった指輪をチェックした時も、全然気が付かなかった」
櫻「…」
美羽「あなたも、まさか私がそれに気付くとは思ってなかったんでしょう?」
櫻「…」


まあ。それはそうかもしれない。だって確認した後に一度ラッピングされてるはずだから。文字の違和感に気付いたってことは、箱を開けて何度も指輪を眺めたから、ということになる。

大好きな姉に贈るものだし、それもなかなか渡せないでいたから、想いをはせて見ずにおれなかった…?いや、買ったはいいが、その指輪でよかったのか心配になったとか。文字なんて入れるんじゃなかった、とか??

どっちにしても、どうやらその不可解な記号は俺が仕組んだことのようだ…ぞ?

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