【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~
第12章 刻まれた文字
美羽「それより、あなた何で盗みなんてはたらいたの?…ハッ。まさか…姉様に指輪渡すのを邪魔するためっ?ねぇっ、この人もしかしてあの家のスパイなんじゃ――」
櫻・松「…」
櫻「…お嬢様。チープな映画の観過ぎです。いい加減にしてください」
美羽「っ!」
松「キッツぅ~(笑)」
美羽「じゃあ…なによっ?何だってこの指輪を――。お金に困ってたとでも言うのっ?でもそんな高価じゃないわよ、これは!『あまり高いものだと普段使いはしづらいのでは?』って、あ・な・た・が!言ったからっ!」
櫻「…」
あ、そうなの?それ買った半年前に、だよね?ま、言いそうだけど…。なんかもう、アレだな。その指輪、完っ全に俺プロデュースだな。
…記憶ないけど。
松「ま、コイツのは金っつ~より…愛のため、かな?」
美羽「愛?」
彼が犯行に及んだ経緯を美羽にも伝えた。我々がそのアプローチ中の女性から奪還してきたことも。