第2章 砂漠の月71~150
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あのパーティーの主催者。息子が織田と毛利の姫に仕出かした事を重く受け止め
兄さまは弘元さまを家に呼んで、目の前でバカ息子の頭を掴んでジャパニーズ土下座
兄さまと弘元さま、まぁ良い笑顔だけど血管浮いてますよ。
「どの面下げて市姫と月子の前に現れた貴様」
「信長様、弘元様。怒りを鎮めてくれとは言いません。許してくれとも言いません。
何ならこの愚息の首を掻き切ってもいい」
「「ひっ」」
「うぬは愚息を見放すかぁ」
月子ちゃんは晴久の背中に引っ付いて、私は元就に抱き締められてるし
この一家も終わりだなと溜め息を吐けば
兄さまと弘元さまにいびられてる三人のうち
「…」
「何。」
「あ、いや…痛っ」
愚弟の方がチラリと縋る様な視線を寄越したので、結構な力で踵落としを決めさせて貰った。見るなっちゅーねん
その光景に兄さまと弘元さまが噴出した。
「くくく、市姫は強いな」
「"昔"から図太いのは自負してますよ」
「そうであったな」
「父上」
「ああ、いや、済まんな元就」
兄さまに無言で頭を撫でられて、さっきまでの怒気は消えちゃったけど大丈夫?
ニヤリと笑う兄さまと弘元さまを見て。あー嫌な予感。
「下僕として市と月子に従えるがいいわぁ」
「「信長公!?」」
「兄さま、市はともかく元就、晴久、月子ちゃんのSAN値がピンチです」
「まあ、元就、月子、晴久、そんな顔をするな」
「私と雹牙、昴もお側に居ますから。間違いが無いようにしますので」
つまり忍トリオが鬼の目付け役になる、と
深く溜め息を吐く元就に大丈夫だと笑えば呑気だと項垂れた。失敬な。
こってりコキ使えばこの腐った性根もマシになるんでないかい