第2章 砂漠の月71~150
だから必要ないと言う元就に、コクリと小さく頷いた市は申し訳なさが募り僅かに視線を下げる。
しかし、頬に手を添えられて視線を合わせられると逃げられず、見つめ合ったまま唇が重なる。
触れては離れ、離れては触れてと何度も繰り返されるそれは徐々に深くなる。
いつの間にか市の手は元就の服を握っていて、口付けが終わる頃には息が上がり頬を蒸気させながらうっとりと元就を見つめる市がいた。
元就は額に口付けると市を抱きしめて横向きに転がる。
市は僅かに身体を強張らせたが、背を撫でられると直ぐに力が抜けておとなしく抱きしめられた。
「今はこれくらいが丁度良いか……」
ポツリと落とされた言葉に恥ずかしげに胸元に擦り寄る市を、抱きしめる腕を強めて受け止めると元就は静かに目を閉じる。
二人の心が落ち着く頃、市は部屋を、元就は市の様子をしっかり堪能し二人寄り添って眠った。