第3章 【軽くR】シリウスの本音(彼目線)
「シリウスさんは…っ!来ないでください…!」
話は朝に遡る_____。
いつものように花の世話をしていた時、後ろからぱたぱたと聞き慣れた足音が聞こえてくる。
後ろを振り向くことはせずに駆けてくる愛らしい姿を想像しながら、ふっと気持ちが緩むのを感じていた。
『エルか、おはよう』
すぐ後ろで止まった足音の主は、何故か俺の言葉に答えることはせず、暫くそのまま立っていた。
不思議に思いながら花に水をあげ続けていると、ふぅーっと息を大きく吐いたのが聞こえ、その直後、背中に軽い衝撃を受けた。
腹に回った華奢な腕を見て、抱き着かれていることに気が付く。この行動を起こすのを恥ずかしがっていたのかと思うと愛らしくて堪らないのだが、そんな気持ちを彼女に見せることはほとんどない。
「シリウスさん!おはようございます!!」
横からひょこっと少し赤くなった顔を覗かせた彼女の笑顔に、思わず顔が緩みそうになる。あくまでも、いつも通りの笑顔でエルの頭を撫でる。
『おはよう、エル
今日も元気そうで何よりだ』
一瞬、エルの顔が曇ったように見えた。しかし、すぐに表情が戻ったため、そう感じたのは気のせいだろう。
花の世話を一緒にした後、朝飯を食べるために食堂へと向かう。いきなり立ち止まったエルに合わせて歩みを止める。
『シリウスさん、好きです…っ!』
真っ直ぐに俺を見つめる瞳と唐突なその言葉に驚きを隠せなかった。