第1章 いちばんよるがながいひ 【赤司征十郎】
「・・・っ・・・・・・───!!?」
首筋に紅い花が無数に付いていくのを感じながら、もうひとつの違和感を感じた。
・・・ボタンが・・・Yシャツのボタンが・・・・・・外されてる・・・!?
「ちょ、や、な、何やってんの!」
「・・・・・・イイコト」
「っダアホ!!」
「日向さんが入っているよ」
あぁもう・・・今絶対に顔赤い。
どうして赤司くんはいつも・・・そうやってドストライクを狙ってくるんだろう。
「や、やめて! 今はそんなこと・・・」
「嫌じゃないんだろう? 腕に力が入っていない」
・・・・・・それとこれは訳が違くて!
「そ、それ以上進んだら、いくら赤司くんでも脳天に拳骨叩き込むよ!? ────ひっ」
かかかかか肩が・・・!!
肩が・・・!! うう・・・恥ずかしさでマジで焼かれそう!
肩に生温かい舌触りを感じながら、負けじと腕を叩く強さを大きくしていく。
だけど、反比例していく現実。
「っ~!! も、もう見るから! 赤司くんから逃げないから!」
もう半ば叫ぶようにして発した言葉。
これが精一杯の意思表示だった。
「・・・・・・・・・事情が変わった。
俺は今お前が欲しい。続けようか」
・・・・・・・・は?
「────」
「────話が違うじゃんかー!!!!」
「今夜は夜が長いからね。気合い入れよう」
「ふざけんな!」
いつまで経っても、全身の熱は消えないみたいだ。
「そう怒らないでくれ。悪かったよ」
「・・・もう赤司くんの言うことには反応しない」
「・・・・・ふっ」
「!!?」
【END】