第5章 そういうところも。【高尾 和成】
「・・・ユキミちゃんはー?」
「っえ?」
「俺のこと好きー?」
「!!!!」
言わせる気だなコノヤロ・・・。
「言わねーとまたチューするけど?」
「!! 好きです!!! はい!!」
「ぶはっ!! 叫ぶなよw」
頭撫でながら笑うな。
恥ずかしさと怒りとが混ざって、どんな顔をすればいいのか分からない。
「つーかさ」
「?」
「・・・照れてるよな?」
「!!」
次から次へと照れるようなこと言いやがって!
もうこっちは頭ショートしそうなんだよ!
「はいじゃあユキミちゃんの負けだなー」
「な!? ちょ、待ってよ!」
「何買って貰おうかなー」
「話聞いて・・・」
よっ、と立ち上がって窓に近づく和成。
かと思いきや、私を立ち上がらせた。
「!?」
「・・・ユキミちゃんにすっかなー」
「!?」
え、どゆこと・・・?
壁に押し付けられる。
もう自分がどんな顔してるのかも分からない。
「え、和成・・・?」
「・・・っぷは! そんな困ったような顔しなくてもいいって。なんもしねーよ」
「?」
「でもなー、せっかくだしなー」
「??」
え、ほんとにどうすればいいの・・・?
「・・・じゃあ、一回だけさせて」
「? なにを?」
「キス」
「───!?」
いやここ学校・・・って、さっきもしたんだった。
いやでも!
「まーダメって言われてもするけどな」
「!?」
顔が近づく。
思わず目を瞑ってしまった。
「───! ん、むっ」
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「・・・っは・・・やべ」
「?」
「やっぱ俺の気が済むまでで」
「!?」
【END】