第2章 ◆Dear◆(妹サイド)
「見てたら、なんか気持ちが和むの」
「そっか…。私もそうだったな」
「そうなんだ」
「…きっと、ずっと変わらない…」
「え?」
ストラップを手に取ると、姉様は赤のガラス玉をそっと指で撫ぜた。
何かコレに思い入れがあるのかな。大事な物だって言ってたけど…。
「…もし生まれ変わっても、きっと、想い続ける。ずっと、追い求める…」
「…姉様…?」
それって、もしかして…
「…」
「…」
「あ。た、たとえ話よっ?ほら。美羽が、そういう人にめぐり逢えますようにって」
「…うん…」
…姉様、やっぱりまだ、櫻井のこと…
なのにアッサリ海外なんて行っちゃってホントもう!根性も甲斐性もないんだからっ!執事も男も失格よっ!!櫻井の馬鹿ッ!!!
しかも
結婚のお祝いに渡す予定だったプレゼント、式前日もまだできあがってないとか言うしっ!?