第2章 ◆Dear◆(妹サイド)
「でも妊婦ってこんな大変なのねぇ…。ホント何も食べたくないし。でも食べないとそれはそれで気持ち悪くなるし…」
「あ、そっか。つわり!…ヒドイの?」
「私のは普通みたいだけど…。結構波があって。食欲ある時は何でもいけるんだけど」
「言われて見れば、姉様ちょっと痩せたかも…」
「気にして食べるようにはしてるから。でもダメな時はホントに無理。水でも気持ち悪くなっちゃう」
「そうなんだ…」
吐いたりするんだよね、つわりって。そういうの経験したことないから全然わかんないなぁ…。
「…そういえば。ね、美羽はちょっと太った?」
「!!!」
「なんとなくだけど…。もしかしてストレス?」
「そう、ストレス!あの頑固執事と毎日闘ってるから!」
「あ、そうなの?(大学とか家の問題ではない…のね?執事限定??)」
「だってアイツ、毎日面白い料理作ってくるんだよ?だからコッチもつい食べ過ぎて…」
「へえ~。料理男子なんだ?」
「ホントにアイツが作ってるかはわからないわよっ?でも、食べたことないものばっかりで…。だから!これ、アイツのせいなのっ!!」
「そ、そうなんだ…(ホントに大丈夫かな…?)」
「しかもアイツ、私が人参キライなの知ってて、コッソリいろんな料理に仕込んでくるのよっ?信じられないでしょっ!?間違って食べちゃったんだからっ!!」
「あらぁ。美羽に人参を?それはなかなか優秀な執事じゃない(笑)」
「でもやり方が汚いの!あんな――…」
…そんなことよりっ!