第16章 ダイエット作戦!! *長月*
『ほぁ~、ねぇねぇ加州君大和君!あそこのお団子すっごく美味しいんだよね~。あっちのお店のぜんざいも!』
「あぁ…冴姫お前させる気あるの?」
『…すみません。』
「でも僕は、そういう冴姫ちゃんの方が好きだけどな。天真爛漫で明るくて、お菓子とかご飯食べてる時の嬉しそうな顔も」
『や…大和君…』
街を歩いている時、あたしはだいすきな甘味処を見つけてしまうとそっちにフラフラ~っと行きそうになるのを加州君が止めてくれる。大和君はそんなあたしをニコニコとみている。
「そうだよね、俺もそこが冴姫の良さだと思うよ」
『加州君も…。でも今なんて並んで分かると思うけどあたしの方が太ってるんだよ?2人の方がどっちかと言うと女の子みたいだよ…。うっかりしたら、2人の方が女の子に間違えられるかもしれない…』
「あはは、それはないよ。」
と、笑いながら3人で道を歩いていく。
すると・・・
『あ、かわいい簪屋さん!』
「あ、ホントだ」
『ちょっと見てきていい?買いはしないけど、見るだけ』
「いいよ、それなら俺達ここで待ってるから」
『ありがと!』と2人に伝えて、あたしは1人簪屋に入っていった。そこには様々な形の簪が並んでいて色もデザインも目移りするほどだった。
『うぅ~…欲しいな~…でも今お金ないし…』
と、何本か手に取りながら物色していくがお金がないという葛藤と戦いながらかなりの時間そこにいてしまった。
***
『すみません、2人共。種類が多くて…アレ?』
外で待つといっていた2人の姿がそこにはなかった。
周りを見渡してもどこにも姿がない。
あたしは、近くを通りかかった商人さんに聞いてみた
『すみません、この辺りに赤と青の袴をきた人達見ませんでした?』
「赤と青…あぁ、そいやそんな2人がそこの角に大男たちと一緒に入っていったぞ?まぁアレはかなりの別嬪さんだったからな…」
と、商人さんがニヤニヤしながらそんなことを言う
・・・それって・・・