第20章 龍人化
4月28日、晩9時の戦闘終了後…この世で唯一となる『Lv.8』が生まれた。
普段魔力は流動体だ。だが、その強度が実体と化した。
あの戦いが終えた後でケイトのステイタスを更新した所、Lv.8に到達していた。
人類未だ未到達、人の身のまま『龍の力』を御し切るという前代未聞の事態を引き起こしたが故だと思われる。
それこそが偉業なのだと、ロキの口から言われた…
フィン「龍人化…ドラゴニュートか」
ロキ「効果見てみ。
・全身のリミッター解除、魔力の限界突破により実体化
・体外と体内の魔力の共振現象にて全能力超高補正かつ倍加
・周囲及び大気中の魔力との一体化に伴い、全識別可能
・理性が飛ぶ
副次効果が結構…な?
頭に龍の口の被り物、後は全身を覆うだけ。
尻尾は必要時にだけ出す。
わざわざ尻尾を作って出せばそっちに神経がいくからな。
それよりは威力を増させる目的なんやろ」
リヴェリア「一網打尽にしたあの時、見せたのは僅か一瞬だけだったな」
フィン「ああ…だが、僕らには一切危害は加えられなかった」
ロキ「精霊導もあるからこそやろ?」
フィン「そこは僕達の絆とかの方が嬉しかったかな^^;」
ロキ「それもあると思うで?
寧ろその二つがなくて、攻撃されたならやり返しとったやろ。
と言うよりな、多分自分に向けて害意を持つ輩にだけ攻撃しとったようにも見えた。
はっきり言うて、本人が言う所によると目の前が真っ白やったんやろ?」
ガレス「ああ。そういっとった」こっくり
ケイト「なんかすっきりした!」キラキラ
ロキ「今までの鬱憤を爆発させたようなもんやからな…
そらすっきりするわ^^;」
フィン「冒険者になってから35日と3時間でLv.8か…
それもLv.7からLv.8にランクアップするまでの期間は20日」
リヴェリア「…これは、荒れるな」
ガレス「いい意味でじゃといいんじゃがのお…
まあ、ランクアップ自体非常に難しいものじゃ。
ケイトの限界がそこではなかったということ、限界を超えるほどの偉業を成し遂げたこと。
それらを踏まえて鑑みる者が増えることを祈るばかりじゃの」
フィン「ああ…」
リヴェリア「まったくだ…」
しみじみと呟く中、ケイトのステイタスの変化をロキから教えてもらった。