第97章 神無(しんむ)
だから…少しでも、ケツ押し付け勝手野郎を取り締まらない(減らさない)といけない
そうでないと…ケイトの削りが増す
それだけじゃない
傷も再び強く刻まれ、濃くなり深くもなる
そしてケイトの死にたい消えたいという想いに拍車が掛かる
その度に——世界の死は近付く
野放しにすればする程…摩耗(浪費)は増える一方なのだから
胎児も胎内も母体ありきなのだから———
ケイト「大丈夫だよ
父に強姦された時から何も感じてない」
力無く笑う
なんの感情も籠もっていない目で
口角だけを上げて、優しく笑い掛けてくる
ずっと…ずっと、そうしてきたように——
(実父から気に入られており、素直に側に居れば、姉も母も暴力暴言に晒されず減る、あってもすぐ側にいる自分からになり必ず守れるという実績から…懐いているように見せ掛けていた
どんな心中に駆られ、殺したくとも)
フィン「…」
ぎゅっ
ケイト「?」きょとん
辛い気持ちと痛い心が同化して…
あまりに痛々しくて…
抱き締める外無かった
目を丸くするケイトに…涙が溢れるのを止められなかった
その日…世界は知った
癌と半グロは病原菌へと変異させる、病気という概念そのものだと
胎児も胎内も、存在する全てを病原菌へ変える
その在り方(生き方)が…無罪化、その助けをするものなのだと……
加害者側に立ち、事情がある、そんなつもりは無いから、と被害者側を虐げ、無罪化を求める
その手助けをし、無罪化を全てへ求める
順に癌、半グロの特徴であり
双方求めることしかせず、責任を全うする行為を取らずに罪を犯し続けながら無罪と扱う
無罪化の象徴そのものであり、どれだけ罪を犯しても罪とは決して認めない
罪を罪とも思わないから
どんな行為を取ろうと、どんな罪を犯そうと、どんなに責任を取らなくとも、どんなに後始末を人に押し付けようとも、悪くないと思いたい、悪くないと思われたい
そう思う
そう求める
一方的に巻き込んだ街にも、人々にも
人の痛み等、哀しみ等、苦しみ等、辛さ等、怒り等、気持ち等、想い等、なんの価値も無い
癌と半グロの、つもりに、気持ちに、想いに、経緯に、勝るものは一つとしてないのだから
そういう生き物なのだから
そんな行為をしても痛む心等、持ち合わせてはいないのだから
それが癌と半グロなのだから
