第97章 神無(しんむ)
初代「10万年前…
主犯格の癌がこの世で亡くなってから…
私の寿命は尽きて…消え掛けていた
まだ次世代が生まれていない内に亡くなれば
全てが消えてしまう
だから……有志の方が、自ら身投げをした
なんの罪も無い…私に近しい、大事な人々が……←386垓人、5150,5995ページ参照
私は当時…
目の前の現実に耐え切れず、受け入れ切れずに…
実在化を放棄した
私が目覚めたのが…5300年前
分身であるグランを遣わしたのは5281年前←5031ページ参照
誓いを破ることは
儀式を不意にすること
決して破られないようになる、誓いを刻み生涯出来なくする←5796ページ参照
その深淵を破ることで、∞倍になる程強力にさせられ目覚めるまで何も出来なくさせる
誓った深淵を除いて——」
ケイトの声が再びした
自分達だけ喪わないのが当然なんだろ?
愛してくれてる人達がいるのは知ってる…
でも…もう……愛せないよ
こんな……仕打ちが正しいとしか思えない人ばかりが蔓延るのが…痛みも何も感じない人達ばかりしかいないこの世が…
もう…いやでいやで、苦しくて苦しくて、哀しくて…堪らない気持ちになるんだよ
何度も何度も…
よぎっては離れてはくれないんだよ
もう切り離して…永遠に目を覚さないようにして欲しい
それだけが…唯一の願いだ
頼む…お願いだ……
もう二度と…こんな世界に、この世に、目覚めさせないでっっ
ぼろぼろ
嗚咽と慟哭と共に
ケイト『嫌になる時はあるよ
でもそれは…誰もが抱えて生きていくものだ
ひとりじゃないよ?
だから…
(ふっ)
大丈夫だよ^^
(なでなで)←微笑み掛け優しく頭を撫でる
どんなに嫌でも……
やらなきゃ…
みんな消えちゃうんだ
その方が嫌なんだ
だから……
頑張るんだよ』
そう言っていたケイトが…
そう言って憚らなかったケイトが…
いつも気丈に振る舞い笑い掛けてくれたケイトが…
ここまでに弱り切ってしまっていた
そのことが……
相談もせず決められたことが…
悔しくて、何より頼られなかった自分が情けなくて、涙した
また命を捧げても…また勝手に振り回されて削られる一方…
真面目な人ばかりが消えてゆき
勝手ばかりする方が笑って幅を利かせて続けてゆく
いたちごっこ——限界だ