第92章 新たな神武（しんぶ）

未来に希望なんて無い
過去にも、今にも…

人にも抱いてなんかはいない……



私の望みは――

原初の始祖神が
命を、自我を、記憶を…
捧げて守ってくれたもんを……

守ることだけだ！2代目として――！！
初代の犠牲を…無駄になんてさせて堪るか！！！


私も…私を犠牲にしてでも…
無限年費やしてでも…

自分の全部を消してでも……必ず守る！！！！』


初代『だから択ばれたのよ――』シクシク

滂沱の涙を号泣と共に流し…
今もなお、削り続け…

そうしてでも守ろうとしている


ケイト『初代の意志を、無下にはさせない！
無かったことになんかはさせない！！

それだけだ！！！


俺は…俺の責務を果たす……

2代目として――
（かっ！！）←開眼、双眸発光
お前（癌一同）を討つ！！！！！（ごおっ！！！）

今も…笑って蝕み続ける
貪り続けるだけの…
虐殺者を！！』真剣


敵（癌一同）『覚悟ガンギマリ過ぎてヤベえ！！！；』ガビーン！！！

敵からめっちゃヒカレテタ


ケイト『あいつ（初代）の哀しみを癒やせるのは俺だけだ』

真剣な表情で睨視した



どちらにせよ――人の本質は、変わらなかった


生まれ変わったから、まだ罪を犯していないから
前世で罪への罰も与えられず、勝手に罰を受ける前に先んじて自分ごと全てを殺して消しておいて
何も罪に問われず監視もされない、野放しにされて好きにさせてもらえて当然だなんて
そんな理屈があって当然と思うか？罷り通るべき理屈だとでも言い切れるか？

違う―そうでは無いだろう――



魂の前世であれ、今世であれ…何でもあれ…
背負うべきものも、重要視するものも、在り方も、本質も…決して変わることは無い

皆は皆…同じものを抱えて、大事なものを大事に想って、生きているのだから―――


ただ…その中身が違うだけだ



その願いの本質が―――巻き込まれる人を見るよう意識して重んじられる全てを守る神か、そうでない全てを消す癌か…そこが重要なんだ



ケイト『無理でも立ち上がるから尊いんだ！
頑張って掴み取るから意味があるんだ！！

なんでも叶えるなんてそんなの駄目だ！！！

動くのは…変えるのは……いつだって自分自身だ！！本人なんだよ！！！


そうじゃないと………

何が自分なのか…わかんなくなるじゃないか！！！』