第82章 光芒(こうぼう)
『寄り添う行為(善)』
「無いものと歪める行為(悪)」
どちらに偏るかで変わって来るらしい
魂が、『善として完成したものが神』、「悪として完成したものが癌」だ
『剪定者』とは――『癌を見抜く目』を持つもの、『火の心』を意味し、表わす
癌を剪定するという立ち位置にあるからこそ――必要たる技能として
なので、本来であれば理解する必要等ない…しなくとも目が全てを示す
選定者と当て字があてがわれる理由は…
その癌という指標を選び定めるものともなるから
曰く、癌の全て(自覚型、無自覚型)に共通している部分のみ述べると――「自分の願いの為にいくら人を犠牲に(酷使)しても無いものと歪める、人の願いには寄り添わない」
その根っこ、根幹…つまり、「無いものと歪める心」を持つものを、「癌」と言う
歪めていい軽微なものか、歪めてはいけない深刻なものか、その線引きも弁えもせずに、曖昧なまま
寄り添いに対して、寄り添いで返せているか、無いものにするという仇で返しているかさえも…見ないままに
自覚型と無自覚型の違いは、そこに自覚があるか無いか
自覚型は見えていてもいなくても行う、無自覚型は見ないから気付かず非意図的に継続する、どちらも改める気がない部分は同一だろう
全てを自らの願いのみを果たす奴隷と化させ、一方的に、強制的に、自ら「のみ」にとっていいように作り変えるもの
目的の為ならば手段を選ばず、何事も厭わず、阻むものは全て排除する。
人へ振り撒いた理不尽を、無いものとする行為だから…
自分の思い通りにすることしか頭にない、反省もしない…
全てに厄災を振り撒く害悪、厄害そのものだから……
全ての事象は、『始祖神』を起点にしている
『創世神の根幹(心)』、『原種の魂』
それが…『実在化』の力を、より一層強固にする
それに伴い…癌であっても実在出来てしまう
『始祖神』と同じ存在である、完成した魂、次期始祖神ケイトを送り込むことで
ここで言う『始祖神』とは、『原初の始祖神』、『元創世神である初代始祖神』だ
癌に……最後のチャンスをやる為だけに………
こちらでは…オリンピアの使者が向かった=オリンピアを滅亡させるのが確定した時点で消滅
いない世界では…ウィーネと出会った=街を攻撃して壊して回るのが確定した時点で消滅
どちらも後始末は人任せ
