第82章 光芒(こうぼう)
ケイト「ぎゃあああああああああああ!!!
ああああああああああああああああああ!!!!
うぎゃああああああああああああああああああああ!!!!!」
先程の比ではない電流が全ての枷から流され続け、声を出せなくなってもなおそれは続き
ケイト「ひっ
ぃっ
っっ」
ガクッ
電流が流れ続ける音の中、意識を手放した
気付いた時には
ベッド脇の壁に鳩尾と足首が固定されたまま、ベッドの上に横になっていた
ケイト(上下に動かせるのか…?)
そんな考えが浮かぶ中…
男「よう…起きたな」
カバーの付いた本を読みながら
ベッド脇の椅子に腰掛けたまま、長身の男が笑い掛けてきた
椅子を更に寄せた後、太腿の枷を指差しながら、
男「それは全身の動きを把握し、動きを抑制して押さえ込む
一定の距離から離れれば、足枷と鳩尾枷で予め定められた座標に磔にする」
ケイト「!」
衣服が変わっていることに気付いた
しかも―下着がない
白地に青いラインが縁に入った薄地のパジャマのような衣服に着替えさせられていた…
それも、気を失っている間に
風通しのいい薄い長袖の服と長ズボンのスースーする感覚に、睨み返した
男「他にも電流を流すし、魔力を吸い取る力も枷内の魔力も増幅し合わせる
と、これは全ての枷に言えたことか←顎に手を当て考え込む
まだ機能があるが、教えてやる義理はないな」
なるほど…
だから魔力がちっとも回復しない訳だ…
壁からも、床からも、魔力を吸われる感触は無いのに……
これまでの黒い壁とは打って変わって、白い壁であることに、今更ながら気付いた
ケイト「狙いは…なんだ?」
男「ふっ、それが気になるか
お前は衣服も奪われ下着もなくなったというのにな」
ケイト「ぐっ!//」歯噛み
男「尿道カテーテルを差してやっても良かったんだぞ?」
ケイト「それとこれとは関係ないだろ!?」
男「血と汚れの処理もしてやったというのに」
ケイト「…それ、は…ありがとう」ぼそっ
男「ふっ
可愛い奴だ」頭なで
ケイト「!」
突然向けられた優しい笑みに、俺は動揺した
男「フィンのことは気にならんのか?」にや
ケイト「!!
フィンになにかしたのか!?(ばっ!)
けほっ
かっ、あっ」震え青ざめ
しまった…!;
首輪の、呼吸抑制機能のこと…すっかり忘れてた;