第82章 光芒(こうぼう)
フィンとの結婚式の時も…と考えていたが……
その比ではないぐらいに、祝福されていたらしい
原初の始祖神のものだから――尚更有難いんだとか
わかる気がする…
そう、笑みが浮かんだ
起動する音が聞こえると同時に、建物が突如出現して…神殿と化した
閉じられた蓋は再度開いた――
ケイト「!!」
くるっ←石板からした音に振り返る
ケイト「?
(聞こえているのは…俺だけ?←周りを見渡す
何だろうか…?
何故か、何かを感じた)
盛り上がる皆を見て、水を差すのもといった想いも相まって、気のせいかと流すことにした……
後に…この判断を、死ぬほど後悔することになる――
地獄の蓋は開かれた――
再度聞こえる声に…微かに瞠目する
アイズ「どうしたの?」
ティオナ「大丈夫?」
心配そうに見やってくる2人、皆に…
ケイト「ああ、うん!
大丈夫^^」
一度目を向けるも、すぐに振り払って、目の前の式に集中することにした
お前はもう――戻れない
再びする声に、今度こそ俺は何も反応しなかった
覚悟なら出来ている
やってしまったからには…ちゃんと取る…責任も、罪も、必ず背負う
前に進むしか、無いんだから――(ざっ)←真剣な表情で前を見据え歩き出す
エルの解析によると…
石板は微動だにせず、決して壊れない作りをしていた
何か大事なものを守ってるような述式だったという……
3万6000年前――
テランの遺跡は、栄華を極めた
何でも出来、何でも叶った
争いはなく、平和なものだった
自衛も攻めるのも、何でも思いのままだったから
互いが傷付かないよう、死なないよう、徹底されていたから――
何をしようとも―何をされようとも――
だが…3万5000年前に当たる年に、大災害が訪れた
山のような、火のような、隕石が降ってきて
その大量の隕石群により、全ての土地は皆潰された
土地よりも人
全員は守られた
だがどこに行ったかは3万5000年経った今も謎のまま――分からない
管理するものもいないテランの遺跡は寂れ、廃れた
エル「と、されています」
フィン「なるほど…他は全て不明のままか」
リヴェリア「是非とも続きを知りたい所だが…今は、な」
フィン「ああ、大事な式だからね」
ケイト「式を優先しよう
後でも出来る」
『ああ』頷