第80章 願い
癌
不要なものを巻き込む
繰り返す
一向に減らず、増え続ける
結果、全てが消滅する
そんなに難しく考える必要はない
これだけでいい
自ら不要に巻き込んだもの達に、合わさない寄り添わない
だから減りようがないし、消えることになる
一方的に巻き込んだ不要なものに掛かった全てを、認識してくれないから
自分のせいではないと、善なのだと、認識を違えたままだから
だから一向によくならないで、繰り返すばかりとなる
癌となって、世界を脅かす「諸悪(世界全消滅)の根源」、「絶対悪」となる
自分に合わせることを無理強いする
不要なものを巻き込む
相手を歪めるまで脅かす
その認識がない
その時点で「認識を違えてしまっている」
その違えた認識のままだから、
「繰り返して」、「癌」になって、消えちゃう
以上が、癌に関してケイトが言った内容だ
なるほど…
だから……
<癌へのまとめ概要>
不要なものを巻き込む
認識を違える
繰り返す
<対処方法>
捨て置きなさい
に至る訳か
皆が皆、納得した
認識から違えているのだから、自覚もしようもない
脅かしてまで押し付けている自覚も無いままに繰り返してしまうという訳だ
つまり――癌を防ぐには、『脅かしてまで押し付けるな』という法規が必要という訳だ
規定するに越したことは無い
何より…限度を弁えない分、脅かす規模にまで至っている自覚も無いという訳だ
「不要なものを巻き込む」、の前段階で抑え込むにはそれしかない
差し詰め…
ダイ「脅かし、踏み荒らしてまで無理強いする行為が!正義であって堪るか!!」
といった所かな…?
不要なものまで、といった言葉も付け加えるべきだろうが……
やれやれ――とんでもない魔窟だ、ここは←深く、深く、嘆息を零す
ケイト「悪いのは、世界でも、個でも、人でもない
「そういった行為をしても、悪いと思えない、認識できない、自我」そのものにあるんだって
だから…そこからどう成長できるか、染まったままではなくその染色を跳ね除けられるかにかかってるんだって
その染色は…どこにでもあるものだから……
自力でやらなきゃなんだって、出来るようにも、全部…さ←物悲し気な目で遠くを見る
それも含めての試練だって、お母さんが言っている
あ、始祖神ね」