第78章 火の都
創世神の力を発揮する前、魔術(盗聴回避の為)で原初の魂達と連絡を取り合っていた
ケイト「正直、世界がどうなろうが私にはどうだっていい
でも…
あいつが苦しんでるのを見るのは、我慢できねえ…
ほっとけねえんだ……昔の私みたいで
ひとりだって、苦しんでた、誰にも言えなかった、私みたいで……(俯)
あいつを助けた大事な奴等も…
死に物狂いで、命懸けで生かして返した連中も…
その想いが詰まった、それまでの歴史が詰まった、掛け替えのない、たった一つしかない『大事なもの』…それが、『命』だから…‥(ぽとっ)
たった一人の『命』でも…たったひとりじゃないから、『想い』はずっと一緒に居るから……これまでの…全ての、人間の結晶だから……‥(ぽとぽと)
全部…私も、皆も、それ以外も、全部守りたいんだ………
誰も…ひとりに、させない為に……させたくなんかねえから……‥
あいつと殴り合って…わかったんだ……
あいつも、ひとりじゃないって…
ひとりじゃない理由も、根源も……みんな……大事なものなんだって!!
私にとっちゃ…あいつはもう、恩人なんだよ(涙震え)
だから…(ぐしっ)←涙を左腕で強引に拭う
目の前のあいつを、助けてやりてえ(真剣)
力を貸してくれ」決意を孕んだ声
『わかりました』即答
ケイト「…
早いよ;」
闇を光に変えてみせる、それが――『神の力』
ケイトは、全世界で最初に魂を産んだ始祖の魂
考え方、感じ方、捉え方、決定、心、意思、その全てが――始祖神と全く同じ
1兆5000億年かけて、やっと誕生した先祖返り、『神』として完成した魂
別個ではあるが、ありのままの素が――全く同じ
だが―
別個の存在として居るだけで――
『光そのもの(神)』として完成するか
「闇そのもの(癌)」として完成するか
それは、魂としての「『在り方』」だ
闇の成分があるから癌だとか、光の成分があるから神だとかという訳ではない
始祖神「ケイトが癌になれば世界そのものが癌に染まる」
ケイト「あの…
始祖神「?」
ケイト「一人だけ重大過ぎん!!?
何やってんだよ!!;」
始祖神「いやだって…それぐらい神だから!在り方が!!」
ケイト「やかましわ!!;」
始祖神「ケイトが癌なら世界が癌」ふんっ!憤慨
ケイト「暴論過ぎん…?;」