第76章 冒険者依頼（クエスト）、来訪

うん…

そう言えば……
1例目の癌も、無差別な破壊行為を繰り返していたね…

2例目の癌に至っては…
利用しようとしてきたものだけならばいざ知らず…
オリンピアという国でさえも、消滅させるだけさせておいて…
「こちらの事情は汲め、だがお前らの事情は汲まない」とばかりに……

それで取り残された国民達までをも、
「自分達が責任を感じる必要等ない」とばかりに、
率先して、自ら「安全な」オラリオへ帰還していっていたね。
主神も、誰もツッコまず、神々までも一緒になって…

原作ではそうなっているが、こちらでは直して過ごせるようにしようと提案するだけマシか…

いや、いずれにせよ、巻き込まれるだけの人々のことを何も考えていない時点で同じ、どちらにしろ同類か…


不誠実もここまでくると度を越していると言うか…馬鹿にしているとしか言いようがない…


誰が責任を取るべきか
自分でやったこともろくに見ない、向き合えない、考えられない。

そして全て人のせい…



うん…これはしんどいね



誰かの為ならば、国一つ滅ぼそうがどうなろうが知ったことではない。全て許される。
自分でしたことの責任も取らないで、自分では何もせずに、人へ押し付ける、求める。

癌が巻き込まれただけの立場ならば、
同じく癌の理想に巻き込まれる立場の人間達がどうなろうと知ったことではない。
自分達に責任は一切発生しない…全て巻き込んだ側の責任だ、とでも…？


不快だったからというだけで、何をやっても間違っていないと頑なないじめっ子と同じ理屈で？



フィン「なるほどね…癌の魂胆がやっとわかった」ぽつり

ケイト「？」ぐすっ

フィン「気にしなくていいよ」
ちゅっ

きょとんとしたままのケイトの口へ、唇を落とした…


うん…やはり、そういった意識からが問題だと。



癌の特徴一覧

視野
・偏った見方（自分視点のみ）

行為
・無いものとする（背負わない）

歪み
・保身（不当な行為を正当化すること）に凝り固まる

意識
・「『偶然そこにいただけの人々、街（国）』が危害を被ること」を考えない（無差別テロ）

認識
・全て事に及ぶに至った人のせい（自分に非は無い、責任転嫁）

事後処理
・被害者がやれ（自分では決してしない）
テロップ『逆になってる』


まあ…こんな所かな

文字通り、癌