第76章 冒険者依頼(クエスト)、来訪
ケイト「うん。
よくここまで纏め上げたね、フィン」感嘆
フィン「ふふっ、君が辛抱強く付き合ってくれたお陰だよ^^」
ケイト「いやいや、こちらこそだよ!
辛抱強く、根気強く、逐一聞いた上で、頑張って理解しようとしてくれたじゃんか。
それが無かったら、とっくにここまで来れずに断念してたよ」
フィン「そうなったら困るから、ね…
僕としても……
君が、君自身を追い込むのが…見ていられなかったから」
ケイト「!」瞠目
フィン「……←微笑したままケイトの双眸を真っ直ぐ見やる
我が儘かな?^^」くすり
ふるふる←即座に頭を振る
ケイト「そんなことは無い…
私の為の我が儘だ。
でも癌と大きく違うのは…人を巻き込んだり、死なせたりしないことだ。
なんの罪も無い、縁もゆかりもない、無関係な人間を、さ…
だから…いい我が儘だよ…
私を助けてくれた。
助けた結果だけに縛られて、それ以外を見れなくなる
そのまま死なせて回る癌とは全く違う」真剣
フィン「うん……
ここまで話していて、やっとわかったよ。
やっと尻尾を出したね?
癌野郎なんか、と、扱ったらいいのに
何で君は大事そうに抱えるんだい?」睨視
ケイト「…?(眉顰め)
何が言いたいの?
話が見えないんだけれど」きょとん
フィン「とぼけるのはやめてくれ。
言ったはずだ…癌を、人だと思うな。
執着するな。
癌なんかの擁護をしないこと、癌を癌として認識すること、扱うこと。
それこそが、癌化を防ぐ唯一の生存手段だ。
なのに、だと言うのに、君は何を考えている…?
同じ命だと思うな、魂だと思うな
僕は怒っているんだ…
……他ならない、君自身に」
ケイト「???」
うん…それも仕方ないだろう…
急なことだしね…
だが…それでも、はっきりとさせておきたい。
フィン「………突き放せ。いいかい?
君はただでさえ付け入られやすいんだ。
自分を変えられるのは自分だけ、それこそ自然に任せるしかない。
本人が決めることだし、本人にしか変えられない。
君に出来ることは、何もないんだ。
わかった突端に、癌野郎に教えようなんて考えは一切捨てろ
ケイト「げ;
………バレてた?;」
フィン「バレバレだ
薄々勘付いてはいた
だが…出来ることは無い
そうともわかったはずだ」