第63章 新たな来訪
ケイト「そうだよね…
けど…周囲はそんなことどうだっていいとしか見ないんだ。
その先に待ち受ける災害が見えていない。
嫌な予感が止まらなくて、必死に止めたくて動きまくって…そして辿り着いた結末がこれだから」
アスフィ「その時になるまではわからないと…;」
リュー「……これは予測ですが…
霊感でも予知できないようにされていた可能性が高いですね、神様から」
ケイト「それが本当のことらしいよ;
必死に助けようとした…ただただ助けたかった。
私のそれを、神様はずっと見ていたらしい。
消される時だって、必死に全身全霊を持って取り組んだ。対抗して止めようとした。
でも神様はと言うと…
親の心子知らずねえって感じに、優しく受け入れてくれてた。
神様から見たら…私は、駄々をこねてる赤子に過ぎないのかもしれない。
でも…やっぱり、大事な命には違いなくて…;
それもわかっているみたいなんだけれど、よしよしと頭を撫でて…
「だからと言って、他の命を消しまくり続けている彼をいいと言うつもり?」って、笑われた…
子供の頓珍漢さに笑う、大人みたいに……
「たった一度のミスで、そんなに言うことないだろ!」
と思うのなら、親を殺されてから全く同じ言葉を自分に言えばいい。
やっていることの意味や大きさは、それでわかるはずだ。
彼のこと好きな人に関しては…
「好き嫌いは個人の自由だから、別段責めるつもりはないけど……
ごめん…怒りに任せて殺して、殺したことがないように振る舞うのだけはやめてね?
それだけお願いします」深々お辞儀
って伝えたい、最低限は。
あれと同じになったら消されるのはもう目に見えている。
…私は……ちゃんと、学習した。
後は…それを、無駄にさせないこと。それしかできない」ぎっ!
強く拳を握り締める。
血が再び滲むそれに、そっと手を重ねられた。
ケイト「!…アスフィ?」
アスフィ「…もう、前を向きましょう?
もう捕らえられる必要はありません。
無駄にしたくないと言うのなら…彼の愚行を何度も思い返すより、前を見ましょう。
彼に囚われ続けていればいる程、目の前にある何かを見逃しますよ?」
ケイト「!(瞠目&はっ!)
それは困る!;」
アスフィ「でしょう?^^」ふふっ
ティオナ「美味しい所全部持ってかれた気がする;」