第63章 新たな来訪
ケイト「自分の…為…か……(天を仰ぐ)
考えたこと無かったなあ…」
昼食後…
食卓を囲いながら指摘された数々の言葉を思い返しながら、私は天を仰いだ。
その時…違和感に気付いた。
何か…この世界にはないはずだろう存在が、近付いている違和感に……
神石『結界を通り越して入ってくる存在があります』
ケイト『知ってるよ。
そのまま結界で入れるか否か振り分けろ』
神石『入れます。5人共、全て入れます』
ケイト『そうか…5人…
あの時、私とフィンを助けてくれた人達か』微笑
神石『(分析中)…
ああ…
全世界の終末神を倒す為、全ての世界を回った際のことですね』
ケイト『ああ。私が応対する。
お前は業務に専念して、楽しんでいてくれ…
普段通り、お前に与えた業務…他の人達の笑顔を、幸せを見て…楽しむこと、幸せになることを』
神石『了解です。マイマスター…』微笑
そう思念伝達が途切れた時、空間に歪みが現れた。
それは水滴状になり、5人を解放した。
「次の世界へ到着ー!♪」
「さてと…今回はどんな国かな?」
「…おい……人が多過ぎやしないか?;」
「凄い活気ですね…
姫、はぐれないように手を」
「はい!
ありがとう、小狼君」
「いえ…」
「なんだか皆楽しそー^^♪」
「はしゃぐな白饅頭!」
「あっはっはっ^^
確かに楽しそうだねー♪」
そう話し合う5人の集団に、私は歩み寄った。
ケイト「久しいな…息災か?」微笑
私が出会った時…急に転移してきたことから、不審がられた。
そんな時、大丈夫だと笑って接してきてくれたのが…助けてくれたのが、この5人だった。
別れ際の時、私は礼を述べることしかできなかった。
次の世界へ飛ばされる5人へ向けて、礼の言葉以外何も返せなかった。
だからこそ…今度こそ、恩を返したい。報いたいと思った。
のだが……
『?』
「えっと…誰?」
ケイト「え?;」
「私達のことを、知っているんですか?」
ケイト「…えっと……←神の力使用中
え?;もしかして…
私と会うのって、この世界の次に移動した後?!;」ぎょっ!
『???』
何の話かわからない、そう言いたげな目を5人から同時に向けられる中…
私は混乱しそうな(既に混乱している)頭を必死に落ち着け、情報を整理していた。