第62章 新たな邂逅
疲れ切ってた。怒りまで強まってった。
気付かせてくれて、無理しないでいいって教えてくれて…本当にありがとう」微笑
フィン「もう、おやすみ…(なで)←目元を右手で覆う
君はよく頑張ったよ。
僕が認める。安心して、休んだらいい。
君は…本当に、よく頑張ったよ…
(泣き寝入りさせられている人、苦悩の果ての暴走を力尽くで止められ無視され続ける存在に、心を痛めて…
「力が欲しい時になったら言ってね、助けに行くから」と寄り添い、見返りも求めず献身し続けた。
自覚なくそれを出し続ける張本人の彼が地獄落ちすることにも、その先にある苦しみや不幸にも、心を痛めて…
必死に孤軍奮闘し続けた。その先にある…彼に身内を殺された遺族から彼が殺される未来まで、必死に止めようとして…
それも…どれもこれもが、君が殺される結末で終わった。
そんな君を救えたのは、無限大の内たった半数だけ…嘆かわしい。
だが…それ以上に、自分に腹が立つ。
頑なに、望まれてなくとも救おうと直走る君に…肝心な時、力になれなかったことが。
献身されるだけされておきながら…味方がいない現状にも…
一生懸命で、紳士で、自虐的な君への…環境から既にある数多の傷に塩を塗りたくられる、小さな君まで一緒になって泣き叫ぶ錯覚を起こす苦痛にも…
いくら血塗れになろうと、心が悲鳴を上げ続けていようと…心配をかけまいと、させまいと笑って、「大丈夫だよ、ありがとう^^」と言う君にも…
頼って欲しいのに…安心して頼れると、何かあればすぐ頼りたいと、縋りたいと思わせられなかったことも…!」
ケイト「……(つー)←涙が頬を伝い落ちて行く
ありがとう」微笑
フィン「愛しているよ…
だから……」
ケイト「ん…」うと
フィン「少しは…怒ることを覚えてくれ。
もっと泣いて、笑って…自分を大事にしてくれ。
僕は……君が、死ぬことなんて望んでいない…(涙目)
君は、目的の果てに死ぬのは本望だろうが…僕は違う」ぽろぽろ涙
ケイト「ごめん…ね」
やっと…長い戦いに終止符を打てたか?
折り合いがつけられる形で…
悩み過ぎて人のそれまで抱え込み過ぎてしまう。
本人よりも、本人を大事にしようとしてしまう。
それを少しでもいい…自分へ向けて欲しいよ。
眠りにつくケイトへ、僕は切に願うばかりだった。