第47章 初めての
『居心地が良過ぎて帰れない!どうしてくれるんだ!!』という苦情が、ホテルへ殺到していた…;
それぐらいなので別に困ったことも無く、お金は瞬く間に貯まっていき…
一家庭持ち金50000ヴァリス(ケイト支給)からスタートしていた領民達は、瞬く間に…お金を増やしていた。
・ある一家庭の風景
子「お小遣いもっと増やして欲しい!」
母「ダメだ!」
子「何で!?」
母「すぐ無駄遣いするだろう!?」
子「ぅっ;」
ケイト「なら少しずつ様子見してみては?」
母「……はあーっ(溜息)
貯める大切さを知る為だ。途中で最新式が出たり、他で安く売っていられたりしたことがあるからね。
そういう意味合いで、後悔はどこでもついてくるのさ」
子「ふむふむ…」
ケイト「楽しんで覚えていこうね」
子「難しいよ…;」
ケイト「頑張れ!」
母「頑張ってやりくりってもんを身に付けな!」
母の指導の下、観察しながら我慢を覚えられればより褒美に増やすという方針を取ることにしたそうだ。
ケイト「世の中のお母さんって大変なんだなあ。
フィン「君も他人事では居られないと思うけれどね^^;」
ケイト「そうだねー。
子供の面倒、勉強、掃除炊事洗濯買い物……
それに加え家計簿やら使い道の書き込みもして赤字の原因究明に反省…
子供を我慢強くして、世間の荒波にでも負けないにしても…
度が過ぎれば途中で爆発して散財するだろうし、かと言って甘やかし過ぎれば手に入れられて普通になっちゃうし…さじ加減が;
うーん;」ぐるぐる
フィン「……僕も手伝うから、そんなに気負わないでおくれよ?^^;」ぽんっ←ケイトの肩に手を置く
ケイト「非常に…難関だなあ…;」思案
フィン「一緒に頑張ろう」なで
ケイト「うん!頑張る!」ぐっ!
一家庭のそれを見て、そんなやり取りが交わされた。
これはまだ…今からすれば、もう少し先のこと。
ケイト「でも…本当に、ここに来てよかったよ。
皆に会えて、学べて…とても成長できたのを感じる。
ありがとう…これからもよろしくね^^」
フィン「こちらこそ…よろしく頼むよ^^」
ぎゅっ
互いに抱き締め合う…
どちらからともなく、温もりに身を埋めて光へと走って行く……
こんな日々が…いつまでも続いて欲しいと、切に願うばかりだった――