• テキストサイズ

Unlimited【ダンまち】

第5章 遭遇と探索





結論:礼儀正しく真面目で誠実なのはいいのですが、行動自体に冒険者としての日にちが足りてないからか『非常識な行動』が目立ちます。
非常時には持って来いなのですが、凄まじく速い為そんなにお金がかからない仕様になっているのが少しだけ気になります。

凄まじい速度の上、デコボコの道であっても揺れも一切なく、馬車としての品質も非常に高いと思われます。
もう少し高い目に金額を設定しても十分だと思いますよ?


という旨を告げると、「モンスターの素材と魔石だけでも十分の金額になるので大丈夫です^^」と返されました。

「またご贔屓にして下さると幸いです」とも…欲がないと言いますか、何というか…
『厄介事を呼ばなければいいのですが』と、内心不安になりました。


しかしその不安とは裏腹に評判に評判を呼び、後に緊急時の重宝として有名になったのは言うまでもありません。

全員の目に映るというわけではないのですが、一度見たことがある人には見えるようで
依頼を受け付けるにも人を選ぶべきだと指導し、冒険者よりも市民の方が使用する人は多くなりました。

と言っても「素材が足りなくて今日中に何とかしないと」という差し迫った依頼の中でも冒険者から突っぱねられたもので、そういった緊急時のそれも受けて対応する方針が故です。


『困った時は緊急馬車』という決まり文句まででき、ドンと爆太郎は一躍有名になったそうです。

そして深層までの往復の依頼と共にドンが狩った獲物を強奪しようと目論んだ輩がおり、手出ししようものなら市民が黙っておらず
その冒険者を社会的にズタボロにする人が後を絶たなくなりました。

というのは後の話なのですが、流石に報酬が安過ぎるのでオラリオの案内を申し出ました。



目覚めてからまだ3日目ということなので必要だろうということ、ついでに高レベルの冒険者についても私が直々に教えることにしました。


「せめてのお礼として受け取って下さい」と微笑みながら返すと、「では有難く」とお辞儀と共に受け入れてくれました。

「助かります」とも。このような純粋な方が増えれば私としても嬉しいのですが…


/ 5284ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp