第24章 額の上なら友情
side.M
非日常を創るのは、とても楽しいしやりがいもある。
面白いし、オレがやりたいことで。やらせてもらえることには感謝しかない。
しかし、人間それだけでは機能しないらしい。
完成度を追求したものが必ず、実際にその通りにいくとは限らない。
だから、だろうか。打ち込んでいる最中、ふと漠然とした焦燥感に駆られる。
「癒されてぇ……・やっぱ、まだまだガキなのかなぁ」
一人残った部屋、心細さをやけに近くに感じた。
あーあ、と呟いて浮かんだ笑みは、自嘲なんだろう。
そんなこんなで。オレは癒しを求めて、電話をかけた。
相手が断らないと、知っていたから。甘えても良いと、分かっていたから。