第22章 アバンチュールのお誘いですか another
それを見て、松潤が肩を震わせながらやって来る。
で、ぎゅーってされる。
「大野さん、腕、どうなってるの?」
「オレも思った。大丈夫?」
「大丈夫♪伝わったから良かったね」
「そだね、良かったよ」
松潤の香水の匂いが近くて、何だかドキドキする。
腕の中もあったかいし、甘い匂いでいっぱい。
ほっとするのと、心臓がうるさいのと。
一体どうしちゃったんだろ?だけど、イヤじゃない。
二人から離れたくない。というか、離したくないなぁ。
「相葉ちゃんち、行きたい。ダメ?」
「ふふっ、いいよ。おいで」
「……ホントに良いの?相葉さん、ムリしてない?」
「松潤はマジメだね。ちゃんとオレの意思だから、大丈夫だよ」
「ね、相葉ちゃん」
ふと真剣な表情で、リーダーが見つめてくる。
至近距離で見ることの無い上目遣いに、またドキドキが大きくなる。
松潤の空気までちょっと固くなって、本題はコレなんだなって分かった。
「キスで止まらなくなっても、大丈夫?」
「ん、大丈夫。だって、オレさ、めちゃくちゃドキドキしてんだから」
「本当に、イイの?相葉ちゃんは、それでいいの?」
「良いって言ってんじゃん。リーダーもマジメだねぇ」
「そうだね」
ほっとした感じの二人に、オレまでほっとする。
何でかな。ま、いいや。
それより、大事なことに気が付いちゃった。とっても大事なコトがあったよ。
「三人だけの秘密にしよ?」
「相葉さん、怖いなぁ。そのつもりだったけどさ」
「通じ合ってるねぇ。んふふ……相葉ちゃんも松潤も大好き」
だって、独り占めしたいじゃない?
折角の楽しみが減るの、オレ、嫌だもん。