第88章 頬を抓れば、すぐに分かる 弐
side.M
告白されたことを悩みに悩んで、一応は返事をした。
けど、その答えた場で、オレは酔った頭でやらかしてたらしい。
翌朝に知らされて、悔いたというか何というか。恥ずかしい、というか。
己の無意識の欲望を知ってしまって。しかも押し付けて。
イヤなことに、それでもなお喜んでる自分がいる。
それが、末恐ろしい。
そして、失念していたのだ。すっかり、忘れていた。
二週間に一度くらい、一緒に出かけてて。
その、すぐ次の約束が、迫っていることを。
どうしよう。これまで、どうしてたっけ。
新たな悩みが生まれたというのに、きっとオレはどこか楽しく考えていた。
あのひとの可愛いとこが見られるなぁ、なんて。