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小話【気象系BL短編集】
第79章 望蜀
side.S
きっと、可愛いひとが好きなのだろう。
多分それは、可愛げというもので、天性のものでもあると思う。
後天的にどうにもならない訳ではないのだろうけど。
まぁ、別に可愛く見られたいんじゃない。
ただ単に、そうであればもっと愛されると思うからだ。
彼が情熱を注ぐものは尊敬に値するし、それ以前に好ましい。
だからそれらを上回りたいとは考えていない。
愛情を一番に注がれたいだけ。
そして、同じように返したいだけだ。ただ、それだけ。
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