第72章 修羅を燃やす other side
「はぁ……アイツらのこと、愛しちゃってんのになぁ」
「……告白しちゃえば?スッキリするかもよ」
「いや、出来ねぇな………何かあったら立ち直れない」
「そうなったら、アンタのこと慰めるから大丈夫」
マジかぁ、なんて呟きつつ、更に凭れ掛かった。
慰めると言った声がどことなく楽しげで、うっかり浮かれそうになる。
まだ関心あるんだって。追っかけてくれるんだなって。
余りにも違うことへの好奇心、面白半分で良いの。
浮気症なヤツだという呆れ、そんなものでも良いんだ。
「じゃ、そんときは慰めてな。じゅん」
素面ではあまり呼ばない名前も、酔えば簡単に口に出来る。
それから、しなだれかかって脱力してみた。
松潤はいい匂いだし、べったりしても拒否されないし。
折角なんだから、楽しめるだけ楽しんでおきたいじゃん。
どうしたら、そういう目で見てくれんだろ?
俺にそういう興味はないかもしれない、けれど。
それには見ないフリしておこう。