第24章 鷹狩り
結局、その日は信長に着物のお礼を伝えられないまま次の日を迎えた。
広間でいつもの様に朝食を済ませると、これから鷹狩りに行くから一緒に来いと言われる。
メンバーは信長、秀吉、家康、直美、そして浅井長政の5人だ。
直美は着替えて袴姿になり、部屋に迎えに来てくれた家康と一緒に城門で他の3人を待っていた。
鷹狩りに行くのは初めてだ。
基本的な事すらわからないため、出発前に家康に聞いておこうと質問する。
『家康、ちょっと聞いてもいい?』
『ん?何?』
『あのさ……鷹狩りってみんなで鷹を狩るの?』
『…………ふっ、あんた面白すぎ』
返ってきたのは盛大な失笑だった。
『鷹を狩るんじゃなくて鷹で狩るんだよ。
猟犬なんかに獲物を探させて鷹で狩るのが主流のやり方だけど、集中力を鍛える訓練になるから俺たちは鷹しか使わない』
『そうなんだ』
(やっぱりやること成すことレベルが違うんだな)
『ちなみに、途中に立ち寄る村の視察も兼ねてるからこれはただの遊びじゃないって事、ちゃんと頭に入れといて』
『うん、分かった!』
キリよく話が終わった所で信長たちが合流する。長政も一緒だ。