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鴉と人魚

第1章 蒼い鱗の小さな輝き


嗚呼、海はきれいだ。

僕のようなちっぽけな存在がこんな場所にいて

いいのだろうか?

きっとこの広く寛大な海はいてもいいと

言うのだろう。

あ、でも一度だけ海の上の地上とかいう

ところを見に行ったことがあったな。

もう一度あの澄みわたった空を見てみたいな。

「よし、久しぶりに行ってみるか。」

と、その前に準備してから

ワカメで鳥を捕まえるから沢山持っていこう。

「行ってきまーす。」

「どこに行くんですかだアオ様。」

「ナイショ。」

そんなの言ったら宮殿から出らんないじゃん。


もう少しで海の上だ。

「ぷはっ!」

やっぱり空はきれ・・・いだ?

数年前より空がくすんで見えるし

それに空気もなんかきたない。

全然思ってたのと違う。


・・・あれ?

空から黒い鳥が落ちて来る

このままじゃ海に落ちてしまう。

受け止めなきゃ!
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