第13章 名前
〜華美side〜
よーし!眞由美の案をさっそく使ってやるぞー!
と意気込んだは良いものの。
「あ、先輩〜」
「けっ、犬夜くんっ!」
「…?どうしたんですか、先輩?」
「え、いや、あー何でもないよ〜」
「そう、ですか、ま、それなら良いんですよ!」
すると犬夜くんは身を乗り出して、言った。
「それはそうと、はなび!」
「へっ?!?」
「見に行きませんか!!!」
「…???」
「だーかーらー、花火大会ですーー!!」
「……えっと、もう10月だけど…?」
「10月でも花火大会はあるんですよ〜」
「そ、そうなんだ、知らなかった…」
「嫌ですかー?」
「へっ、ううん、全然!むしろ嬉しい!」
「ホントですか!なら決まりですね!今週の土曜日、待ち合わせて行きましょう!」
「うん!」
とまぁ、こんな感じで。
結局、華美って呼んでほしいなんて言えず…
はなびとは言われたけど!華美じゃなくて、花火だし!
土曜日には言いたいなあ…