第12章 ヤキモチ…?
〜華美side〜
「着いた〜!」
私たちは電車で動物園に来た。
「やっぱり人多いね〜」
夏休みということもあり、家族で来ていたり、カップルで来ていたり…と様々だ。
「センパイ、センパイっ、まず何見ますか?」
犬夜くんが、動物園の案内図が載ったパンフレットを持って、訊いてきた。
「んー、とりあえず歩いてみよう?」
「はい!」
犬夜くんの元気いっぱいな声とともに、私たちは歩き出した。
「あ、あそこにゾウがいるー!」
私は指を指しながら言った。
「ほんとだっ」
「大きいね〜」
「ですね〜」
そんな会話をしたあと、また歩いて行くと今度はパンダのエリアに出た。
「かっ、かわいい…」
「先輩、パンダ好きなんですかー?」
「まぁ、動物好きな方だからね〜」
「そうなんですねー」
私たちはそんな会話をしながら動物園を歩いて行った。