イケメン戦国『プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭~①』
第4章 プレゼントを探せ!~準備編~
秘密の軍議から、またまた日が経ち……
家康の誕生日の二日前、一月二十九日の夕刻。
「……宝探し……ですか……?」
陽菜は信長に呼ばれ、天主で、話を聞いていた。
「あぁ、そうだ。織田軍の武将たちが隠した『有るもの』を、貴様と家康に探させる。」
「有るもの……一体何を隠したんですか?」
「それは明日、家康と一緒に話を聞け。」
「はぁ……わかりました。」
家康の誕生日は明後日。
誕生日当日の夜は、皆で宴を開くのは決まっているけど……
なぜ、当日ではなくて前日に、宝探しをするのか……ちょっとした、ゲームみたいなものか……?
「(まぁ、いっか。宝探し、面白そう♪)」
深く気にしないことにした陽菜は、信長から宝探しのことを聞いて、どういうものなのか……と、早くもわくわくした様子
その様子を見て、信長の顔つきも、優しいものになる。
「家康には、朝から登城するように伝えている。家康が迎えに来たら、二人で広間に向かえ。」
「わかりました!広間に行ったら、何かわかるんですね!」
「そうだ。貴様らがどのような働きをするか、楽しみにしているぞ。」
「はいっ!家康と一緒に楽しみますね!」
話は終わり、陽菜は天主から出ていく。
陽菜が出ていった襖を見て、信長は
「さて。……お手並み拝見だ。」
子供のように、キラキラした表情をしていた。