イケメン戦国『プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭~①』
第4章 プレゼントを探せ!~準備編~
お正月に開いた、秘密の軍議から数日経ったころ、またまた家康に内緒で秘密の軍議を開いていた。
「陽菜、貴様の時代では誕生日はどのように過ごしていたのだ?」
「??なんですか?いきなり。」
「いいから答えろ。」
お正月に天井裏から現れた佐助。その佐助から面白い提案を聞いた信長は、来世での誕生日について、もっと知りたくなったのだ。
「えーっと……、誕生日はご馳走とケーキって言うのが並んで、みんなでそれを食べたり、恋人同士なら二人で出掛けたりとか……」
「その『けーき』とやらは、どんなものだ?」
「え?ケーキですか?えっと……誕生日には無くてはならないもので、大きさはこれぐらいで……」
陽菜は手で大きさを表したりして、信長や武将達に、わかってもらえるように必死に説明すると……
「なるほど。では、料理はいつも通り政宗に任せ、貴様には、その『けーき』を任せる。」
「えっ?私にですか?それは、嬉しいですけど……」
嬉しいという割には、声があまり嬉しそうではない陽菜。
その様子に信長は違和感を感じ、声をかける。
「なんだ?何かあるなら言ってみろ。」
「…はい……。あの、信長様……ケーキ作りに欠かせないのがあって……」
「ほう。なんだ?」
「えっと…、―――……」
陽菜から、ケーキ作りに必要不可欠なものを聞いた信長。
それを聞いて、笑みを浮かべ……
「安心しろ。用意しておく。」
「ほ、本当ですか!?ありがとうございますっ!!」
先ほどの声とは一変。一気に嬉しそうな声をあげる陽菜。
「詳しくは、家康の誕生日が近づいた頃に、また話す。」
「わかりました!(家康のために、頑張って作ろうっと♪あ、そうだ!あれも作ろうかな?)」
頭の中で、大好きな家康の顔を思い浮かべ、どんなケーキを作ろうかと、イメージを膨らませている陽菜。
その顔は、ニコニコと嬉しそうで幸せそうな表情をしていた。