第5章 お転婆姫の妄想…①
朝、目が覚めるといつもの見慣れた光景…
「ん、起きた?」
頭上からは聞き慣れた大好きな声。
彼の顔を見て私は笑顔でおはよう、と一言言う。
起き上がってからは着替えて、急いでお城へと向かう。
「おはよう秀吉さん。」
「おはようございます。」
「おお、おはよう萌香に家康。今日は二人とも仕事はあるのか?」
私は現代の知恵を使って三成くんへ勉強を教えている。
ここに来る時に大量のテキストを持っていたお陰で教えるのに困ったことはない。
最初は家康に猛反対されたけど何とか許してもらえてる。
「私は午後からあるよ。」
「俺は午前中には終わりそうです。」
「そうか、夜は宴だからな。忘れるなよ。」
「はーい!」
「わかりました。」
秀吉さんと話しているうちに私達は広間の前へと辿り着いていた。
いつも朝餉は家康の隣。
反対側には秀吉さん。
ここが1番安全な場所だ。
しばらくすると、信長様が入ってきた。
そして恒例の朝餉が始まる。