第3章 姫の才能開花
「姫は本当に美味しそうに食べるねぇ」
信玄様は私の方を向いてそう言った。
私達は城下で知り合って、度々一緒にお茶をする仲になった。
佐助先輩とは、毎回現代の話で盛り上がっている。
あ、ちなみに佐助先輩っていうのは佐助お兄さんだと何か不思議な感じがするって言われたから佐助先輩になった。
「ん〜?褒めてるんですかそれ??」
「当たり前さ。今日も美しいな、俺の天女」
「んふふふふ。ありがとうございます信玄様〜♡」
「おい!口説くな!それに応えるな!」
「おい佐助、この女は酔っ払ってるのか?」
「謙信様、彼女はまだ18歳です。それに、酔っ払っていません。」
「あ、そうだ佐助先輩。とっっっても大切な相談があります。」
「ん?なんだい?」
「私ね、刀が欲しいの。」
その一言を放った瞬間。
佐助先輩は驚き(顔は変わっていない)
信玄様は心配そうな顔をして
謙信様はニヤけた。
「いや、護身用とかじゃなくてね?やっぱり暇だから体動かさないと…」
「それはおすすめしたくないな…もし萌香さんが傷ついたら良くないし…」
「そうだぞ、天女。綺麗な肌に傷がついたらどうするんだい」
「ちょっとちょっと!私はフェンシングも、アーチェリーも、空手も柔道だって沢山やってたのに!」
佐助先輩は少し考えた後、こう言った。
「じゃあ、誰かと対戦してみて危なくなさそうなら刀を渡すよ。」