第2章 NEW LIFE
家康の部屋の前で止まって、襖から声を掛ける。
「おーい、家康〜いるー?」
返事はない。
が、気配は感じる。
(ええい、もう開けてやるぞっ!♡)
我ながら気持ち悪いと感じながらも襖を開けると、予想通り家康はいた。
私のほうに気が付くと驚いて、机に頭をガンっと打ち付けていた。
「あんた、人の部屋に無断で入るとか馬鹿なの?」
「え?声掛けたよ?」
「そういう問題じゃ「それよりきなこ餅作ったから食べて!!」
そう言って家康の目の前に大量のきなこ餅を突きつけた。
「…多すぎだし、何この形。気味悪い。」
「これは、ハート型って言って〜、好きな人に使う記号なの!」
「あんたに好かれるとか最悪なんだけど。」
「まぁーまぁ!味は大丈夫だから食べてみて!」
家康は少し睨んでいた気もするが、私はそんなの気にしなーい。
「いただきます。」
家康はきなこ餅を取って口に入れた。
「ね?美味しい??」
「まぁ。そんなことより秀吉さんが怒ってたけど?」
家康が手についたきなこをほろいながら、こっちを見てきた。
(おお!目が合った。
恋の予感??♪)
「聞いてんの?」
「あ、うん?あ!私これからお城で探検してくるからまた後でね!ばーい!」
お城を歩き回りたくなったので、家康の部屋から出て走り回ったら秀吉さんに怒られ、
秀吉さんに怒られ放題の1日になりました。