第2章 NEW LIFE
「よし、じゃあ始めるぞ。」
「はい。今日は何を作るんでしょーか?」
「政宗特製、家康大好ききなこ餅だ。」
政宗はニヤッと笑って、私の背中をバシッと叩いた。
「うわぁ、本当?これで私も家康の胃袋ガシッと掴むわ!!」
私も負けじとニヤけて政宗の背中を倍の強さで叩く。
「じゃ、お前はまず餅を丸めててくれ。俺はきなこの準備をしてくる。」
「わかったわかったー頑張るわ」
「おう」
私は政宗が出ていってから暫くはちゃんと丸めてた。
…暫くは。
(何このくっそつまんない作業。
どうせなら丸じゃなくてハートとか作ろっかな…
支障ないよね、きっと。)
こうして私は丸い餅とハートの餅、2:8の割合で作業をした。
「あったあった、三成がきなこ訳わかんねぇ場所に隠して……って、お前なんだその形?」
「あ、おかえり。これはね、ハート型だよ♡」
「なんだそのハート型ってのは?」
「好きな人とかに使うマーク。」
「おっ、俺に当ててか?俺、いくらなんでもそんなに食えねーぞぉ?」
政宗はニヤニヤしながらそう言い、頭をかいた。
「あっ、大丈夫だよ政宗のは丸いやつだから!」
「笑顔でそーゆうこと言うな。ほら、さっさときなこ付けろ!」
「はいはいはーい」
私は形どった餅全部にきなこを付けて、お皿にハートのきなこ餅を山盛りにして政宗に聞いた。
「ねえ、家康どこにいるかな?」
「あいつなら自分の部屋にいるんじゃねーか?今日1日政務だって言ってた気がするぞ」
「了解!!いってきまあああす!!」
「お、おう…」
私は勢いよく廊下へ出て、ダッシュで家康の部屋へと向かった。
あ、ハートのきなこ餅が山盛りのお皿にと一緒に。