【ヒロアカ】血まみれヒーローと黒の少年【原作沿い男主】
第5章 懐疑
「……なぜ今になってそのような話を。面談の時にはごく普通の孤児だとお聞きしましたが」
「今の話をして、あなたはあれを雄英に受け入れましたか? 何をどう説明したところで門前払いが関の山だ。でも一度受け入れてしまったとなれば話は別ですよね。大量除籍も辞さないあなたでも、あれだけ戦闘に長けた優秀な金の卵を早々に何の理由もなく除籍処分になんてできないでしょう。あなた風に言うと、「合理的に」判断した、ということになるんでしょうかね。どうです、ご理解いただけましたか?」
白銀は含み笑いすらしながら事もなげに答えた。相澤は絶句する。この男、本気で言っているのか。仮にも政府直属の身分であるくせに、れっきとした教育機関である雄英に騙し討ちを仕掛けるようなことをするなんて。けれどその、あまりに飄々としたいっそ潔いとすら言える態度に、どこをどう反論すればいいのか言葉に詰まる。
「……今更そんな頓狂な話を信じろと言うんですか? 私にはあなたが自らの後ろ暗さを揉み消すために、下手な芝居を打っているようにしか見えない」
「我々の身分を証明する文書なら後日お送りしますけど。まぁ、今すぐ信じろというのは無理な話でしょうねぇ。私が教師だったら絶対に信じません。こんな胡散臭い男の言うことなんてね」
「信じられない」という相澤の率直な意思表示に、白銀は否定すらせずむしろ積極的に賛同の意を示した。ことごとく予想の上をいく白銀の反応に、相澤は思わず鼻白む。
「まぁま、そう言うと思いまして、相澤センセー。あなたにとっておきのサプライズを用意しておいたんですよ。あなたにこの話を信じてもらうために、特別仕様でねぇ」
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最近更新滞っててすみません~(;^_^A
忙しくてなかなか時間が取れず……自分の要領の悪さにため息しか出ないorz
少しずつですが書き溜めてるので気長に待っていていただけると嬉しいです!