第4章 ところでとうとうヤツが来たんだが
「で、あるからして」
今私はアカデミーにいる、イタチの肩に見たくない模様が入ってるのを見てしまってから私はどうも授業も修行も身が入らない。いや、イタチとの組手に関しては今まで以上に身が入るのだけど、といっても彼も最近は忙しさが極まっているようで全然相手をしてくれない、時たまシスイが相手をしてくれるのだが、こっちは写輪眼を使ってるのに避けるので手一杯だ、もちろんシスイは使ってない、うちは一族おかしすぎやろ
なんでシスイが私のような小娘の相手をしてくれるかといえば、彼の言葉を借りて言うなら弟分の弟分だから、だそう。いや女だしイタチの弟分になった覚えはないと思いつつも彼はいい師範だ、イタチと同じ習うより慣れろ派なので生傷が絶えないことに変わりはないんだけど
そんなこんなで私の避けスキルもかなり高いところまで来てると思う、シスイも最近じゃこうも当たらないと悲しくなるとか言ってるし、写輪眼使え
弟の方も大手を振ってやれることは全てやったと宣言して回りたいぐらいには仕上がった。大丈夫、勝算はある、限りなく低くてもチャンスは一度だけではない
やれる、行ける、自分を鼓舞してイメージトレーニングも欠かさない…ただ、私には結局死に戻りの能力を試す度胸はなかった、自害なんてとてもじゃないが恐ろしくてできない
ふう、とため息をついて教壇に立つイルカを眺める。もうすぐここも見納めだ、推しのショタ姿でも拝んでおこう
授業が終わり、サスケが修行と称して演習場に向かう
「も行くか?」
そんな声が聞こえて、本当にただの気まぐれだったが私は頷いた
演習場は人気のない場所で、ここからギリギリアカデミーが見えるかどうかといったところだった、サスケはクナイ投げの練習から始まり木を相手に体術の練習、筋力トレーニングやら何やらをしていた。それから休憩と言ってイタチの武勇伝を聞かされたり、変化の術で私の弟そっくりに姿を変えたのを見たときは思わず声を上げて抱きしめてしまった
非常に迷惑そうな顔をしていたので反省しなければ
そんなこんなで私もクナイ投げをしたり忍術を練習したりしているうちに日が暮れてしまった
「なんだかこうやってサスケと過ごすのも久しぶりかも」
思わず呟くと、そうか?とサスケが首をひねる
「でも、早く兄さんに追いつくんだ」
その横顔は、やっぱりまだ年相応で