第16章 いよいよ開戦!里抜けしたのにまた会うのか…
「ナルト、強くなりましたね、本当にとどまるところを知らない」
ちらりと見ると当たり前だ、という顔をしている
「裏ではサスケが動いています、おそらく彼の働きが成功すればマダラといえどもひとたまりもないでしょう」
「なんの、話だ?」
「予想です、月の眼計画は失敗する」
ぴくり、と彼女の指が動く
私はふふ、と笑う
「すみません、あの、手が空いているのならこの木をどかしてはいただけないでしょうか?」
膝に乗ったカツユが私に声をかける
「えぇ、構わないわ」
立ち上がって木のところまで行く
「せーので押してもらえれば」
「その必要はない」
万華鏡写輪眼を展開して木を遠くに飛ばす、綱手のえぐい傷口が見えた
「わぁ、助かります、下半身と上半身を近くにやることも可能ですか?」
「もちろんだよ」
にこりと笑って綱手の下半身に触れればくっついたカツユも一緒に飛んだ
「何が……目的だ」
私は座り直してポケットからチョコをとり出し彼女の口の上に乗せる
「そいつはチャクラ回復を促すものだ、足しにするといい」
おとなしく口に入れる綱手を見て私は目的ねぇと言った
「失敗するから、恩を売りにかな」
「どうして失敗すると…?」
喋らないでください、とカツユが注意する、私はんーと視線を逸らした
「予言だよ、私は失敗する予言に従って反乱分子を潰す、それが成功するかどうかわからないから保険で恩を売りに来た」
ポーチから飴玉を取り出す
一体どうしたらいいんだ?
「妙だな、お前が子飼いをするとは、それにうちはか」
パシ、と扇を受け取りながらマダラが口を開く
「あいつは月の眼計画に協力的で能力も便利、殺すには惜しい」
「情は沸いたか?」
ふ、とオビトは口元を歪める
「そんなものはない、邪魔をすれば殺す」
「そうか」