第5章 特効薬
出てきた♪は俺の顔を見るなり顔を赤くして目を反らす。
可愛くて思わす噴き出す。
三宅「中学生かよ(笑)」
**「だって・・・。」
♪はだってしか言わなかったけど、♪の気持ちは痛いほど伝わってたから、俺はご機嫌で彼女を抱きしめる。
三宅「ありがとね、♪・・・。俺を好きになってくれて・・・。」
♪の手が控えめに、背中に回されて、Tシャツをくしゃって掴んだ。
見えないけど多分、今もまた顔を真っ赤にしてるんだろうなって思った。
**「くしゅんっ!」
♪が突然くしゃみするからびっくりして離れたけど、早速移ったかって思ったらおかしくて噴き出した。
♪も照れたように笑ってて、なんかすげー幸せって思った。
**「三宅さん、今日お仕事は?」
三宅「あーうん、調子よくなったし、一応事務所に連絡入れようとは思ってるけど。」
**「じゃぁ、私、そろそろ帰りますね。」
♪は笑って言ったんだけど、なんだか少し寂しくなった。
**「それじゃ、お大事に。」
三宅「うん、ありがと、気を付けてね。」
はいって笑った彼女を見送って、玄関を閉めたらすぐベランダに向かった。
彼女は振り向くことなく歩いて行ったけど、俺はずっと目が離せなかった。
手をぎゅっと握りしめて、もう一度彼女のぬくもりを思い出してた。