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弟バカと兄バカ【VitaminX 原作沿い 】

第9章 10月『王子様の憂鬱』










「じゃあクラス会議始めるぞー!」








段々涼しくなってきた10月。
このクラスになって半年が経った。




「おい草薙ー!聞いてんのかー?」




「…………すぅ………すぅ………。」



「先生。草薙君、寝てます。」



「ったく……後で覚えてろよ。
叩き起してやるからな。」



俺が何度もクラス会議に出るように
説得したからか、
のクラス会議の出席率は
少しずつ上がってきていた。


………まぁ、出ていても
寝てるか本読むかって感じで、
全然聞いてないんだけど。


…それでも、出てくれるだけマシだ。
他のB6と比べたら素直で真面目だし、
暴走も悪戯もない。





……聖帝学園全体を見れば
そんな風にと他の生徒の
比較が出来るけど、

クラスの生徒はどうしても
クラスの中での基準で見てしまう。


ClassAの中ではは
相変わらず浮きまくってるわけで。


とクラスメイトの溝は
深まるばかりだった。






「前回は文化祭の出し物まで決めたんだったな
えっと…白雪姫、だったっけ。」


が眠ったまま
クラス会議の議題は進む。



もうすぐ文化祭。
俺達のクラスは白雪姫の劇をやることになった

今回のクラス会議の目的は、
ズバリ、役決めである。

ほとんどやる気の無いClassXとかとは違い、
学校に対して品位と地位を誇りに持っている
ClassAは学校行事に対しても
全力投球である。

逆に言えば、出来て当たり前という
プレッシャーもあるという事で。


役作りや台詞の滑舌、
役にあった顔立ちかどうかまで
クラスメイトに審判される。

役決めが白熱した争いになるのは必須。





……に絶対小道具係にしてくれって
言われてんだけど、大丈夫かなぁ……。



「じゃあ、クラス委員。
役の一覧を書いてくれ。
書き終わったら、皆でやりたい役の下に
名前を書くぞ。」




斑目の邪魔はまだ続いており、
俺との距離も
以前よりは開いてきてしまっている。


俺はいいけど、せめて
クラスメイトともう少し上手くいけば
いいのにな、なんて思いながら、
俺はとりあえず小道具係の下に
の名前を書いてやろうと決めた。


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