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雪色

第3章 Second


 朱音は、ショートホームルームが終わると同時に荷物をまとめ、すぐに教室を出た。今日の夕方の便で北海道に発つのだ。急いで帰り、着替えを済ませなければ、と気持ちは急く。今日のサッカー部の練習は、休ませてもらっていた。

 普段は規則通り歩いて通る廊下や階段も、今日ばかりは小走りで進む。開放感から、友人と廊下に屯す生徒が多く、昇降口まで進むのが一苦労であったが、なんとかたどり着くと、上靴を袋の中にしまい、ローファーに履き替え外に出る。

 ひゅう、と吹く冷たい風に身震いしながら、お気に入りの青いマフラーをふわりと巻きつける。そして、いつもよりも気持ち早足で、帰路へとついた。




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