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おかえり〜I'm home〜(R18)

第8章 summer memory③





ーーー・・・


明くる日の土曜日の夕方、私はとある人の家へ訪れた。

時刻は夕方ともあって、昼間の暑さに比べるとやや涼しかった。

スマホのナビで目的の家の前まで来ると、深呼吸してインターフォンを鳴らした・・・


"岩泉"と書いた表札の家の・・・。





ーーー・・・


「無事についたみたいだな、迷ったか?」

「いえ!ナビ通りに来たし、岩泉さんの教えてくれた目印も凄く分かりやすかったです!」

岩泉さんの家のリビングへと案内されて、冷たいお茶を頂く。私と向かい合わせのソファーにどっかりと座った岩泉さんは、相変わらずキリッとしていて、いかにも先生!って感じでかっこよく見えた。

「すみません、突然連絡して、おうちまでお邪魔して・・・」

「俺は構わねぇよ。でも悪かったな、俺も高校生の練習があるから、こんな時間でしか会えなくてよ」

青城でコーチをしている岩泉さんにアポを取るのは難しいと思った。前に、及川さんが言ってた。青城は土日は大体1日練習か、練習試合を行っているって。
今日も、そのどちらかをこなして、私との約束に間に合うようにしてくれたんだろうな・・・。

「本当に、ありがとうございます」

「構わねぇよ。で、単刀直入に言う、話ってなんだ?その顔で何となく察しはついてるが・・・」


うっ・・・岩泉さんは男らしくてカッコいいけれど、この鋭い視線に慣れるのには、まだ少し時間がかかりそうだ・・・

(ていうか、私、どんな顔してるんだろう・・・そんなにわかりやすいのかな?)


私はすぅっと息を吐いて心を落ち着かせる。そして、真っ直ぐに岩泉さんを見据えた。



「及川さんの・・・ことです」

「だな・・・」


だなって・・・

岩泉さんは2リットルのスポーツドリンクを煽りながら、私を見た。


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